タクシー会社によって異なる給料計算方法

タクシーは歩合制であるために、頑張ればいくらでも稼げるというイメージでやってくる人が少なくありません。確かに、かなり稼いでいるドライバーもいますが、全員が成功するわけではありませんので、まずは現実の給料の実態について理解しておく必要があります。その上でタクシー業界に転職するかどうか考えても遅くはないでしょう。後から後悔するようなことのないようにしていただきたいと思います。

タクシー会社は全国に数多くありますが、主な給料計算の方法は次の3つに絞ることができるでしょう。「固定給」「フルコミッションの歩合制」「最低保証がある歩合制」の3つです。3つの給料計算方法がある言いながら、最初の固定給という給料計算を採用しているタクシー会社はほとんどありません。固定給というのは、働いても働かなくても同じだけ給料が入ってくるということです。ドライバーにとっては生活が安定するというメリットがありますが、固定給そのものが少なかったり、やる気が出にくいというデメリットの方が大きいのです。極端に言えば、それほど頑張らなくても給料がもらえるのであれば、どうしても仕事がいい加減になってしまうものです。そのためほとんど固定給を採用している会社はないのです。

フルコミッションの歩合制は、生活の最低保証がないので不安はありますが、売上がすべて自分の懐に入ります。個人タクシーなどは、このフルコミッションの歩合制ということになるわけですが、タクシー会社でもこの給料計算を採用している会社もあります。働けば働くだけ収入が増えるので、調子の良いときは給料がどんどん増えることになります。しかし、調子が悪いときや、病気で働けないとき、不景気でお客さんが激減してしまったときなどは、給料が大幅に減ってしまうというリスクがあります。

固定給とフルコミッションの歩合制とのバランスを取ったのが、3番目の最低保証がある歩合制です。この給料計算を採用しているタクシー会社が最も多く、最低保証が付く上で頑張れば給料も増える歩合制もプラスされます。ただ最低保証の額や売上の何%を歩合制の給料として支給するかは、タクシー会社によって異なります。このように給料計算の仕組みが、タクシー会社によってかなり大きく変わりますので、転職するときにはそのタクシー会社の給料の仕組みがどのようになっているのかをきちんと把握しておく必要があります。そうしないと後から後悔することになるかもしれません。